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【僻地への冒険】
いよいよ北海道に長い冬がまたやってきた。

年をとる度に、“なんでこんな寒い場所で暮らしているんだろう・・”と
思ったりする。

特にここ3,4年は、よく考えるようになった。

そもそも、生物にとって寒くていい事なんてなにもない。

生命の起源が温かい場所から誕生していることを考えても、
細胞にとって、寒くてよいことは何もないと言っていいだろう。

・・

何故、北海道に住んでいるのか?というと、

そこで生まれ育ったから・・・

自分の場合は、それ以外に理由はない。

では、何故自分の祖父母がこの土地に来たかと言えば、
更にその両親に連れて来られただけだと思う。

その両親がなぜ、来たかと言えば、
簡単な話、来たかった訳ではなく、
来るしかなかった・・・だけだろう。

ここからは、僕の勝手な想像だけど、
当時は、明治維新などがあり、その後、蝦夷地の開拓が進み、
新政府は、アイヌから土地を奪い、そこで、
北方警備と食料政策の両方の側面で、北海道の土地を
最大限に利用することを進めた。

笹だらけで、寒く、非常に痩せた土地だった北海道の地を
政府は、二束三文の価格で、提供する代わり、
そこで、大根や玉ねぎ、ビート、ジャガイモなど作るよう指示した。

たぶん、日本全国に応募をするような形で発令を出し、
“格安で土地を提供するので誰かやる人いない?”的な
ことを提案したのだろう。

当時、四国の香川、三豊という小さな村にいた祖父母の親は、
おそらく、長男でも次男でもなく、将来自分の畑は持たせてもらえない感じだったのだろう。

そんな時に、北海道でいい話がある・・と耳にする。

政府がタダ同然で、土地をくれるらしい。

そこで、農家をやって、一旗あげようじゃないか!・・と。

いや、そう思った人もゼロではないかもしれないが、
殆どは、仕方なく北海道に来たようにも思う。

そんな訳で、自分のルーツを紐解くと、
故郷を追われ、追い出されたに等しい状況で、
北海道に定着したのだろう。

故に、寒い土地に住んでいる人の殆どは、
そもそもは、移り住みたくて来たわけではないということだろうか?

・・

人・・所謂、現生人類ホモ・サピエンスは、
生物において唯一無二の存在といっていいだろう。

言語を操り、知性と創造性を持ち、文化・文明を築くことができる種。

その他の生物を一線を画す。

では、何故ホモ・サピエンスがそのような知的生命体となったのか?
とても話が長くなるが、
一説によると、爬虫類と哺乳類の長期にわたる戦いが関係しているらしい。

話を端折ってシンプルに言うと、
要するに、長きにわたった恐竜時代に、我々の祖先の哺乳類は、
生き延びるために、小型化し、更には襲われないように、
夜行性に特化し、ひっそりと隠れるように森で暮らす為になった。

敵に襲われないように、常に考え、常に注意深く、
どうすれば生き残れるかを常に模索して生きていたと言ってもいいだろう。

図体が大きく、狂暴な恐竜は、そこまで思考を働かせる必要性がない。

そうした状況が1億6500万年ほど続き、リスのようなげっ歯類は、
霊長類に進化し、ヒトやゴリラやチンパンジーへの祖先へと分岐する。

この時点では、人類とその他の霊長類とで、大差はない。

しかし、ここでも、また我々の祖先は虐げられることになる。

アフリカの密林も乾燥化が進み、徐々に木々が減っていく。

そこで暮らしていた大型の霊長類は、強い者は密林に残り、
弱い者は、疎林へと追い出されていく。

密林には、木の実や果実など食料も多い上、外敵から身を守りやすい。

一方、疎林は、木々もまばらで身も隠しにくい上、食料も乏しい。

そんな理由で、弱い種は、疎林へと追い出されてしまう。

その弱い種こそが、我々の祖先である。

そして、強い種は、その後ゴリラやオラウータンへと進化していき、
弱い種は、チンパンジーと人類へ枝分けれしていく。

この時点で、まだ決定的な脳の進化はないが、
その後、人類の系譜は、様々な種に枝分かれしていき、
一説では24種いたという。

その中の1種が我々、ホモ・サピエンスだ。

疎林での暮らしの中で、人類は、何故か二足歩行になり、
脳を巨大化させた・・・

森を追い出された弱いサルは、いつしか最強の生物【ヒト】へと進化していく。

・・・

寒い冬が北海道にやってきた・・・という話が、
随分と横道に反れてしまったが、
生命体というのは、日々移り変わる環境変化において、
否応なく住む場所や個の特性を変えていかなくてはいけないし、
時に強者に追われ、自分の住処を出ていかなくてはいけない事もある。

それとは、別に僕が思うことのひとつに、
生命体には、ある種【冒険心】みたいなものが、
遺伝子に組み込まれており、
生ぬるい環境を捨てて、
新たな未開の地を開拓したいという、
フロンティアスピリッツが備わっているのではないだろうか?

まだ見ぬ世界に飛び込み、逆境に置かれることで、
強い種として、進化を重ねてきた側面もあるように思う。

それは、現代社会においても同じだし、
また、我々の飲食業においても同じだ。

キビシイ環境下で、生き抜いてきたお店や個人は、
激動の時代においても自らを改革し、環境変化に適応し、
生き残っていくことができるだろう。

もともと弱い種であった我々が、生き残りをかけて脳を進化させた歴史も、
キビシイ環境下でしか、得ることの出来ないことであったようにも思う。

僕が、この北海道という経済的にも、
環境的にもキビシイ土地で日々生き残りをかけて戦っているのも、
まんざら悪いことばかりでもない。

自己改革において、この環境が与えてくれたことは、
試練でもあり、財産でもあるように思うのです。

この先のキビシイ時代を戦い抜き、生き残っていく為には、
そうした【生命力】がとても重要なのです。
凍えるように寒い日が続く北海道ですが、

ふと、こんな事を考えてみたりしています。
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