<< September 2011 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
アル・ケッチャーノ 奥田シェフ

さきほど、アル・ケッチャーノの奥田シェフの公演会に行って来ました。

この手の公演会に行くことは、まず滅多に無いのですが、

今回は何故かピンときて、すぐに申し込み用紙をファックスしました。

自分の中では奇跡的です・・・

 

感想ですが・・・

【凄い】


の一言です。


凄い人です・・・

 


去年の函館料理学会でも講義を聞いたのですが、

自分の印象は今回と前回では大きく違ってました。


同じ人の話しでも全く違う印象を受けるというのは、

当然、自分の持っているフィルターにも変化があるのも確かですが、

そうしたことを抜きにしても、

奥田シェフという人物は、圧倒的な【人間力】を持つ、

唯一稀な料理人であることに変わり無いです。

 

2時間に渡る講義を淡々として口調で話されてましたが、

その内容たるや・・・奇跡の連続です。


その【奇跡】は、紛れも無い現実であり、

ひとりの人間が発したエネルギーからの伝播により、

多くの人を巻き込み、幸福にしていく・・・という

【幸福の連鎖】そのものです。


その根源にあるものは、

彼の人間性に他なら無いわけでして、

そのスケールの大きさは国宝級です・・・

 

こうした類の話しは、聞いてすぐの

若干興奮状態のほうが伝わりやすいので、

今、キーを打っているのですが、

興奮が冷めても尚、彼から発せられたエネルギーは、

世の中に伝播し続けることでしょう・・・

 

・・・・・・・・・・・・


暫く様子見ですが・・・

確実に自分の中で消化できたのち、

自分なりの方法論で、

このエネルギーをプラスの方向に

変えていければと思っております。

人生観と料理観

【料理人で在る前に、ひとりの人間であれ

料理観を語る前に、人生観を語れ】




自分にほど近い、ある人物の言葉です。


自分の数少ない料理人の友達が、

最近、立て続けに店に訪れました。

メールでやり取りしている人物もおります。


具体的には3名なのですが、

ひとりは、札幌のシェフ。

ひとりは、東京のシェフ。

ひとりは、パリです。

東京とパリは最近ブログに書いているので

誰なのかは分かると思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


僕は基本的に、他人の料理を批判することはないです。

良くないものは、興味がないので

見ない、食べない、語らないがモットーです。

いいものは、大絶賛しますし、100%認めます。


僕自身は、あまり自分のことを料理人だと思っていないので、

他人と自分を比較することも無いですし、

悔しい・・とか負けたくない・・・という感情を抱くこともないです。

そして、自分の料理観について語ることも無いです・・・




ここに挙げた3名のシェフは、どの人も

世界レベルのシェフです。

しかし、どのシェフも料理観はバラバラでスタイルも

全く違います。


きっと、自分を入れて4人で対談しても

お互い噛み合わないと思います。

それでいいのです。

それが本当の個性であって、個人なのです。


テクニックの上で参考になることは

沢山あるかもしれませんが、

それは、表面的な部分であって、

最終的な作品に影響を与えるものではないです。


つまり、あるレベルより上のステージで

創作している人にとって、料理観とは人生観とイコールですので、

その人の価値観(人生観)がどんなものであるのかが・・・

全てを決定します。


だから、誰のやり方がいいとか、

どちらが正しいとか、どちらが美味しいとか・・・なんていうのは、

あまりにレベルの低い話で、

別々の人生を生きている以上、あらゆるプロセスが違って当然だと思うのです。

 

パリの伸一にも昔から、こんなことを言われます。

【東京へは出ないのですか? フランスではやらないのですか?

才能がもったいないと思います】・・・・

今回も改めて言われましたが、それは色々な人にも同じことを言われます。


殆どは、社交辞令と思い聞き流しますが・・・

本気の意見を謙虚に・・誠実に受け止めますと、


何故、この土地から離れないのか・・

それは、

【ここに自分の人生が在るから】

の一言だと思うのです。


この土地で生活することが自分の人生であって、

そこに目的と幸福が存在してます。

なので、この場所を捨てるぐらいなら、

むしろ料理人を続ける意味もない・・という人生観です。


きっと、その辺りは他人には理解不能な領域だと思いますし、

最も自分らしい考えであると思ってます。


人それぞれが、変えることのできない【運命】の中で生きていて、

その【運命】を受け入れて生きてこそ、本当の意味で有意義な人生であると

僕は思います・・・

 


ここ最近の出来事からの記述でした・・・