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キャヴィア てんこ盛り
 

パリの3日目、

オペラを見学した後に、ランチで

マドレーヌ広場にあるキャヴィア・カスピアへ行きました。

http://www.kaspia.fr/english/


1920年代から続くこのお店は、

超高級キャビアのベルーガから、

プレッセまで6種類置いてあり、自家製のスモークサーモンが

これまた絶品。



何も考えず、

キャヴィアとスモークサーモンを食べながら、

シャンパンをガブガブ飲む優雅なお店・・・?


・・・


ベタな環境客が来る感じの店なのですが、

一度行ってみたかったので・・

思いつきで行きました。




ランチの一番リーズナブルなコースを注文。

でも・・78ユーロ・・・



2皿だけのコースなので、カルトも注文しようかな?

と思っていたのですが、

面倒なのでやめました。



・・・


始めの一皿。

自家製スモークサーモン。

ジャガイモの巨大ブリニ・・・


ハンパなくデカイです。




味は、申し分のないクオリティー。

流石コレばっかり出しているだけあり、激ウマです。


むしろ・・イマイチなサーモンなら専門店なんてやめちまえ・・と。






で・・・このコルニションのピクルスが最高。





いわゆる、日本にあるマイユとかの酸っぱくて、小さいのは・・ダメ。


ここんちのは、浅い漬かり方で酸味がエレガント。

しかも・・見たことないような大きさです・・。


たぶん・・・僕が知らないだけだと思いますが。





2皿目・・。


待ってました!


てんこ盛りのキャヴィアです。












写真2枚貼りましたが・・


この写真では、その量は伝わりにくいほど、

大盛りです。




絶妙な温度のジャガイモと一緒に食べるのですが、

非常にウマイ。


この手の料理は、バカバカしいほど

馬鹿な感じで食べるのがいいんです・・・




貝殻を加工して作られた専用スプーンで食べるのですが、

金属特有の反応がない分、キャヴィアの繊細な味わいが

そのまま楽しめます。



・・・

レストランの一階はブティックになってて、

キャヴィア、サーモン、ピクルス、シャンパン、この貝のスプーンなど、

全てお土産で買うことが出来ます。





コルニション最高だったので買おうとしましたが、

デカくて重いので断念。



スプーンは、高額すぎるので、断念。




残念な財布です・・・




・・・・・・


お土産がない分、


コントラストで、

このキャヴィアてんこ盛り料理を再現したいと思ってます。




明日、10月1日は、コントラストのリニューアル。


キャヴィアてんこ盛り・・是非。















2012 paris - 増毛


先週、3年ぶりにパリに行ってきました。


・・・・




着いて早々にアルページュ。


想えば・・・13年前、26歳の時に

全職場エノテカの東京で行われた

アランパッサールとシャトーラトゥールのコラボ・フェアー

【ザ・ドリーム】という企画で、彼に出会ったことが、すべての始まりです。



自分は、札幌から研修で参加させてもらい、

初めて三ツ星の仕事に触れ、相当に影響を受けました。



その時にパッサールの助手を務めていたのが、

無名時代のパスカル・バルボ・・。

更にその助手が、のちにフォションのエグゼクティヴ・シェフになった、

狐野さん・・。


贅沢な助手を抱え、

悠然と振る舞う、アラン・パッサールのカリスマぶりに、

圧倒されたものです。


今で56歳なので、

当時は、43歳・・。

凄い貫禄でした。




なんてことを思い出しながら、

夢のアルページュへ・・・










・・・・



この地味な店構えが、かっこいいです。










この日は、友人2名とパリの伸一シェフ、ギョームも一緒です。









・・・・






アペリティフ。


いきなり・・ドンペリの85。


・・・・う〜ん、誰かに殴られそうです。









始めの皿、ガスパチョとマスタードのグラス。

魅惑的なバランス。

素晴らしいです。


IMG_0006.jpg





フィンガードード的なもの、色々。








フェアーの時、僕も作ったことのある、

パッサールのスペシャリテ、卵のショーフロア。

シェリーヴィネガーとキャトルエピス。

ロングセラーですが、今見ても新しいです。








こちらもスペシャリテ、野菜のラヴィオリ。

ブイヨンが素晴らしい・・・

まさに、無味の味。

玄人向けの淡い味わい・・・










セロリラヴとリンゴ。

こちらも、絶妙なコンビネーション。

ソテーしたセージの香り、キャラメリゼした時のガストリック酸味が

アクセントになってます。









また、セロリラヴです・・・

今度は、カルパッチョ仕立て。

ミクロ・トマトのアクセントにキャラメルソース・・・

う〜ん・・パッサールらしい皿。








この辺りから、野菜に飽きてきました(笑

茄子とピーマン、桃とヴェルヴェーヌ・・

んで・・またセージ。

でも、素晴らしく美味しい一皿です。








野菜が飽きてきたところで、またシンプルな野菜料理。

ポワロー・ジェンヌになんらかの泡状にしたブイヨン・・?

美味しいのですが・・どんどん、満腹中枢が・・・。


さっと、ポシェした青々したポワローが絶妙な歯ごたえです。








そろそろ・・野菜以外が食べたいな・・って思ったところで、

キューリの一皿・・・・・



コルニションのフレッシュです。

日本では、ピクルスにしたものしか無いです。

苦味が絶妙でした。

ピーナッツソースがいいです。














食事中もアラン・パッサールは、

ホール内を見て、お客に声をかけたり、

予約台帳をチェックしたりと・・以外にも仕事してました。










白を2種類ぐらい飲んでいましたが、写真撮るの忘れてました。



で・・赤は、シャルロパンのシャンベルタン 2002。

凄い、果実味です。









もう、そろそろ僕の胃袋が限界にきたところで、

ブルターニュ産のオマール・・・。


う〜ん・・これも、ロングセラーですね。

エギュイエットに切られたオマールエビの歯ごたえが素晴らしい。

完璧です。

この料理を初めて見たとき、

皆、度胆を抜かれたものです。

それまでは、オマールを縦に切る・・という概念が存在しなかったので、

この盛り付けが本当に斬新でした。









こちらは、チュルボ。

これも縦に切ってます。

キュイソンも完璧。

付け合せの人参ピュレも。











で・・・最後のワイン、ラトゥールの2001年。

一体なんなんでしょうか?

最後の晩餐ですね・・・








肉は無いと思ってましたが、

メインは、仔牛。

色々な仔牛の部位を色々な調理法で・・・

リ・ド・ヴォーの火入れが本当に素晴らしいかったです。








お腹いっぱいで・・死にそうです・・・。


そんなところにデセール。





またまた、スペシャリテのミルフイユ。

このフイユタージュも13年前のフェアーの時、仕込むのを見てました。

信じられないような方法で作ってまして・・・天才は、着目点が違うな・・と

思ったものです。


世界一軽いミルフイユかな・・?









ミニャルディーズです・・・

あまり、記憶なし。

でも・・リンゴのタルトは、絶品です。





・・・・・


そんな感じで5時間にも及ぶ、スペシャルな

スペシャル待遇のディナーが終了。

伸一とギョームのお蔭です・・

本当に贅沢な夜を過ごせました。


きっと・・・またとないでしょう。


そして・・お土産にアルページュ・オリジナルナイフまでプレゼントしてくれました。





5名分の5本のナイフを僕ひとりでゲット・・・。

みんな、いい人です(笑


イデアで使わせて頂きますね。



・・この大切なナイフをめぐり、パリ空港の保安で捕まり、

大騒動がありました・・。

手荷物はマズイにきまってますね。





それはいいとして、

記念撮影。









憧れのパッサールと。






やっぱり・・最後の晩餐です。



・・・・・・・・・



翌日、往復10時間かけてモンサンミッシェルへ。












なんだか・・凄いです。










修道院までの道には、野生のルコラが一面に・・・





野生のディルも・・・









・・・・・・・・・・



翌日、オペラへ。







念願のシャガール天井画です。













本当に圧倒的な美です。



22歳の時、フランス行きを決めた理由は、

シャガールの絵が見たい・・・ただそれだけの理由でした。


中でも、このオペラ座の天井画が一番好きでした・・。

本物を見たのは、今回が初めてです。










・・・・・


適当にランチを食べて、

今度は、ポンピドゥー。




20世紀初頭の近代絵画から現代アートまで、

実に様々な作品があります。


本当に素晴らしい美術館でした。







・・・・・・・・・・




いよいよ本番です。



パリ、パッサージュ53へ。









初めてのパッサージュ。










レトロな雰囲気満載です。







入口は、こんな感じ。











大丈夫?

閉まってないか?

と不安になるぐらいな入口です。







ここからは、ネタですが・・・

作り話に付き合ってください。







熊出没注意!



なんでしょう・・・面白すぎる前フリです・・・


一体誰が、パリまで来てこんな仕込みをしたのでしょうか?



本当に出没するのか、こうご期待です・・


・・・・・・・・・・





ここからは、佐藤伸一ワールドに没頭です。





カボチャのモカ。

軽いカボチャのスープにコーヒーの泡。

口の中で混ざり合い・・余韻が重なります・・。





あまり、らしくない料理ですが、

分かりやすいスペシャル感。

山盛りのキャヴィアとジャガイモのブリニ。

シャンパンを飲みながら、優雅な感じです・・・










こちらは、スペシャリテ。

牡蠣とアドックのエスプーマ。

オイスター・リーフを添えてます・・・








こちらは、看板料理。

アシェット・ブランシュのスペシャル・ヴァージョンで、

ラングスティーヌです。


どの料理も繊細で、緊張感に溢れてます。


なんというのか・・・彼の念がテーブルまで届いてます。


実は、彼と出会って13年ですが、まともに食べるのは、

今回が初めて。



自分にしか分からない感動が沢山あり、

食事中も感慨深いものがありました・・・






こちらは、フォワグラとミネラル。

素晴らしい完成度です。








魚です。

確か、チュルボでした。

セップとのコンビネーションでしたが、

これも有名な料理。

でも、想像以上の完成度でした・・・。

素晴らしい香りです。










玉ねぎとチョリゾ。







アニョーのフィレ・ミニョン。







最後は、ピジョン。


何処までも繊細で計算された料理。


ピジョンの火入れも完璧で・・・まぁ当然なので、

そこはいいのですが、


総合的に・・・バランスが素晴らしく、軽く繊細で、

力強い・・・。

濃さという味のトーンを味付けではなく、

素材感で出すところが、料理を重くしないのだと思います。


油脂分の使い方も上手ですし、上品なので、

そこが洗練されている要因。




なんだか・・・今更なので、書くのやめます・・。


・・・・・・・・・・



そうしたテクニックは、実はどうでもよくて、


自分個人が感じたことは、もっと別の部分にあります。



やはり・・痛いほどストイックな彼の人間性からくるものなのでしょう・・・










この日も勿論、満席です。






帰りに厨房へ挨拶。



ブログで何こそ書かれるか・・と、

皆、警戒してます。






なんでしょう・・

このニヤケタ感じは・・・。





皆、余計なことはしないように、

いい子にしてます。





・・・・・・・・・・





熊出没注意の前フリがあったのですが、

熊がいません・・・







どこかへ隠れたのでしょうか?









9月なのに、まさかの・・冬眠?





・・・・・・・・・・・・


最後は、お約束のショット。









そんなこんなで、慌ただしいパリ滞在があっという間に終わり、


パリ、シャルルドゴールからヘリをチャーターし、


北海道増毛まで・・・・






オイスターリーフが群生していると聞いて、

やって来ました。



・・・・・・・・・・・・



ありました!

死ぬほどありました・・。


というか・・あるのは、知ってて来ました。


そうです、遥か大昔から北海道にはある植物です。

日本名、ハマベンケイソウ。






たっぷりと海のミネラルを吸い上げて育った、

この植物は、食べると生牡蠣そっくりの味がします。


”わぁー、ホントだぁー、牡蠣の味がするぅ〜”とか・・言うと、

伸一シェフに、馬鹿にされます(笑




・・・・・・・・・・・・



そんなこんなで、

さっさと札幌へ帰ろうとしたところ、

国稀があったので、少し寄ることに・・・














アレ?


ヒガキシェフ??




パリで合えなかった、冬眠中のヒガキ・スーパー・スーシェフが!







お酒を飲んで上機嫌だったので、一緒に1枚・・・・







お疲れさまでした・・・。



おわり。