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どう生きるか?


2018年も静かに始まった・・・

 

今年をどんな一年にしようか?

 

毎年、年の始めに、ふと・・そんなことを考える。

 

最近、巷で【君たちはどう生きるか】という本が売れているらしい。

 

まだ、読んではいないが、

この80年も前に書かれた本が今、漫画というフィルターを通し、

多くの人に共感を得ているというのは、

それだけ【今の時代】の先行きに不安があるからではないのだろうか?

 

・・・

 

今年をどんな一年にしようかと考えたとき、

今まで仕事中心だった生活を少し見直してもいいんじゃないかと思う。

仕事を精一杯することは、特に頑張るとかそういうことじゃなく、

当たり前にしなくてはいけないことになっているので、

今更、何か心に決める必要もない。

それよりも、【これからをどう生きるか】ということに

少し意識を向けたほうがいいように感じている。

それは、先の本【君たちはどう生きるか】が売れている理由と同様に

今、世界全体が進んでいる【未来】に対して非常に不安でならない自分がいるからだ。

何か本質的な【幸福】を置き去りにしたまま時代が加速しているように見える。

“今、進んでいる未来に本当の幸せがあるのだろうか?”

それをしっかりと検証しないまま、ある特定の人だけによって実行されている感が否めない。

・・・

人は、幸福を追求する生物だと思う。

誰もが皆、それを望む。

その為に頭を使い、何百年、何千年、何万年という歳月をかけて、
人類は、進化してきた。

より豊かな毎日を得る為に、

進化してきた歴史であり、

言い換えれば、それは進化の歴史でもあるが、

戦争の歴史でもあるように思う。

かつて人類は、太古の時代から争いを繰り返してきた。

より良い生活を得る為に、

他の部族を潰し、他の集落から土地を奪い、

自らの豊かさを確保してきた。

文明が築かれても、同じように、

大きな力を持った文明は、非力な小さい文明を呑み込んで

武力で制圧し、吸収し、更に大きな力を得て、

それが【豊かさの象徴】であるかのように力を誇示した。

そして、国家が築かれても同じだ。

小さな国を侵略し、植民地にし、原住民を奴隷にして働かせるか、

皆殺しにするか・・・

先の本が書かれた時代背景というのは、まさにその頃で、

日本が江戸幕府を解体し、明治時代が始まり、

近隣にある国に侵略を進めようとしていた時代だ。

“それが本当に豊かさであり、幸福なのだろうか?”

そんな末端国民の声は、閉ざされたまま、戦争に突入する。

日中戦争、日露戦争、第二次大戦へと・・・

国土を広げ、金を儲け、力を誇示し続けることが、

本当に望んだ豊さだったのだろうか?

・・・

敗戦した日本は、次に高度成長期へと向かっていく。

次に求めた幸福とは、世界一の経済大国“ニッポン”

まるで敗戦が夢であるかのように、

日本は復活した・・・かのように見えた。

過去の悲惨さも、同時に過去の過ちも忘れ、

また、あの頃のように何も検証しないまま時代は加速していった。

そして、バブル期が訪れ、すぐに弾けて消えた・・・

2000年・・21世紀の幕開け。

我々は、21世紀に何を夢見ていたのだろうか?

子供のころ、21世紀と言えば、手塚治虫のアニメに象徴されるような

煌びやかで美しく、豊かな世界を想像し夢見ていた。

 

しかし、現実で起こったことと言えば、9.11のテロだった・・・

 

何度も繰り返されてきた略奪の戦争によって世界の大国となったアメリカに向けた報復だ。

大きな文明が小さな文明を滅ぼしてきた歴史がここにきて限界に達したのではないか?

アメリカは、自分たちにとって都合の悪い国を制圧することを正義と置き換えた。

【テロとの戦い】 【テロに屈しない】

しかし、テロリスト対して、されたこと以上の暴力によって

【屈する】ことを要求している。

何故、テロリストが生まれたのか?

そこに目を背けたまま、新しい戦争を起こし、

次のテロを生む温床を作り出している。

これらが、果たして人類にとって進化であったのだろうか?

これらが、果たして我々が望んだ豊かさだったのだろうか?

権力と富は、一体なにを生んだのか?

いまだ人類は、権力と富を得る為に戦争を繰り返している。

・・・

君たちはどう生きるか・・・

まさに、今・・僕たちはどう生きるか?を考えなくてはいけない。

過去の過ちを反省も、検証もしないまま、

また、同じように空虚な時代を作ろうとしている。

本当に望むべき未来を皆が空想したほうがいい。

そして、もっと真剣にそれらを具体的に提案したほうがいい。

ヒトが幸福に生きることとは何か?

それらをひとりひとりが真剣に考え、【どう生きるか】という問いに
向き合うべきだ。

今、また過去と同じように何の検証もないまま、

テクノロジーの進化が加速している。

これは、もう誰も止めることが出来ない。

人工知能の進化は、まさにその核となることに間違えない。

我々は、本当にソレを望んだのだろうか?

人類にとっての【進化】とは、本当にそういうことなのだろうか?

自分は、そうは思わない。

決して止めることも、拒むこともできないだろうが、

僕は、それを本当の進化とは思えない。

この地球上で唯一の人である【ホモ・サピエンス】という極めて優秀な種の最終的な進化が、

もし、この程度であるなら、延長上にある未来は、【種の集団自殺】になると思う。

僕の目に映る今の世界を牛耳っている人々が、

人工知能というテクノロジーを人類のために有益なものとして

使用するように思えないからだ。

この世界を動かしているのは、金と権力だ。

金と権力を手にした人間には、終わりがない・・・

とことんまで貪る。

世界中の全ての金を貪ろうとする。

人工知能は、その道具に成り下がることで、

次の争いを生み、

その争いは、全人類を巻き込む。

とても複雑な未来型戦争は、とことんまで貧富の差を2極化するだろう。

手段が複雑なだけで、やってることは太古の人類と何も変わらない。

【自分ファースト】の極みだ。

僕が思う人類の進化とは、

ホモサピエンスが唯一持ち合わせた【創造性と知能】の進化だと思う。

今の時代の価値観を覆すためには、ドラスティックに社会構造を変革し、
新しい幸福の仕組みを提案することだ。

そして、知性の行きつく先は、
2度と戦争を起こさない・・ということに気づくことだ。

それこそが、野生動物にはない精神であり知性であるように思う。

種の保存という本能によってしか行動理由のない動物と違い、

人は、長年の進化によって地域全体、国全体の和平を保とうという、

極めて理性的な考えを持つようになった。

かつて、隣の部族を襲撃したり、同じ国の中で殺し合いの内戦をしていた時代を経て、

今の和平があるように思うと、次の進化は【種全体の和平】しかない。

今の時代、何県出身だろうが、日本人であることに変わりはなく、

都道府県同士で殺し合いなどしないのがあまり前であるなら、

同じ【ホモサピエンス】という一つの種である世界中の人々は、

同胞であることに間違えなく、もし本当に我々が優れた種であるというのなら、

最終的な答えは、人類の和平を当たり前のこととして捉えることの出来る能力じゃないだろうか?

・・・

仕事に懸命であることに、この先も変わりはないだろうけれど、

そのもう一方で、ひとりの人間として【どう生きるか?】を考えている。

それは、10代の頃と何も変わらない・・・

とてもシリアスな子供だったのかもしれないけれど、

自分の人生を生きているのは、自分ひとりでしかないのなら、

自分が真剣にならなくて誰が真剣になるのだろう?と思う。

今年、2018年をどう生きようか?と考えたとき、

ふと思ったことが、誰かの為に生きてみようかな?という想いだった・・

この変化は、自分にとって興味深い。

愛のない人生は、なんの意味もなく、

実に味気のないものだ・・・

つくづくそう思う・・・